リバースエンジニアリングから射出成形品を製作 – レザー調ダストボックス –

日用品・雑貨業界エラストマ
レザー調のダストボックスの正面写真
業界 日用品・雑貨業界
樹脂材質 エラストマ
成形機サイズ 650ton
製品サイズ 290mm × 250mm × 310mm
製品名称 レザー調ダストボックス
製品特性 三次元スキャナーで3Dデータをとり、リバースエンジニアリングから図面を起こし射出成形品へ。革の質感やステッチの素材感までデザイナーこだわりの意匠面を再現した製品。

一般的な製造工程とは逆(=リバース)のアプローチ

日用雑貨の企画・プロデュースを手掛ける会社様より、革の質感を忠実に再現したプラスチック製ダストボックスの製作依頼をいただきました。

当初3Dモデルはおろか2D図面もお持ちではなかったのですが、段ボールを楕円形状に型取り、それに本物の革を巻いた試作品をお持ちいただきましたので、リバースエンジニアリングにて進めることを提案。3次元スキャナーでデータをとり、3Dモデルに変換、CAD上で形状を整え、製品データ設計を行いました。

 

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革とステッチの質感を忠実に再現したシボ掘り

製品要求はとにかく『革』の質感の忠実な再現です。担当のプロダクトデザイナー様に、金型に転写するシボ模様をさまざま吟味してセレクトいただきました。

ダストボックスのテクスチャ-革シボ

 

また、側面の『X』の切れ込みや再度にあしらった『ステッチ』の再現にもこだわりました。ステッチの形自体は金型にNC加工で彫り込みましたが、『糸の結い』という非常に細微なテクスチャ再現には、職人のシボ彫師の方に彫り込んでいただきました。

シボ彫で再現されたステッチのテクスチャ

革の手触りに最も近い『エラストマ』樹脂を採用

手触りや風合いにもこだわり、プラスチック素材としてセレクトしたのは『エラストマ』という樹脂素材です。ゴムに近い弾性を持ちながら、汎用プラスチック並みの容易さで成形できる素材です。 実際の革に最も近い手触り感を再現できました。

 

 

 結果、担当のプロダクトデザイナー様のイメージ通りの製品を射出成形で量産でき、グッドデザイン賞まで獲得した製品事例です。

再現性の高い量産工法『射出成形』

射出成形は対応できる樹脂素材も多く、シボ加工などと組み合わせることで非常に再現性の高い量産工法です。
また、従来通りの図面などのデータから製品を生産するだけがすべてではなく、図面が無くても試作品やマスター品から3Dデータを獲得し量産化できる『リバースエンジニアリング』も容易にできる時代です。

関東製作所グループでは、お客様のアイデアをカタチにできる経験・技術・リソース等は十分そろっております。

 

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