量産案件 3Dプリンターから射出成形への工法転換 – 滑り防止板の穴埋め部品 –

建築・建材業界PP
滑り防止板の穴埋め部品の写真
業界 建築・建材業界
樹脂材質 PP
成形機サイズ 180ton
製品サイズ 112mm × 6mm × 3mm
製品名称 滑り防止板の穴埋め部品
製品特性 サイズが小さいうえに鉄板にはめ込む部品のため、精度がシビアな製品。

射出成形の醍醐味!大量生産ニーズ

階段のすべり止め用の鉄板に埋め込む、プラスチック部品の事例です。
埋め込む相手の鉄板とは、主に食品工場の床や階段等に敷かれるすべり止め用の凹凸の付いたアルミの板です。すべり止め防止として規則的に穴のあいた突起形状が並んでおり、そこにゴミが溜まってしまうため、それを防ぐ役目の埋め込み式の部品となります。

滑り防止板の穴埋め部品を鉄板にはめ込んだ状態

滑り防止板の穴埋め部品を鉄板にはめ込んだ状態

現状は3Dプリンターで一粒一粒制作していたところ、その鉄板自体の需要が近年伸びており、急遽大量生産をしたいとのご依頼でした。
大量生産への移管ということで、当然選択肢は『射出成形』です。

現状の悩みから製品仕様を提案

大量生産への要望とは別で、現状では一粒一粒鉄板に埋め込む作業が強いられるので、時間が膨大にかかっているという悩みもお持ちでした。射出での量産化にするにあたり、数珠繋ぎのような形状に使用変更したいとの要望もございました。
当社のほうで生産数量などの情報や金型成立性などを検討し、35連結で2個取りの金型を提案。最終的に4粒連結の4個取りの金型製作に決まりました。

チューニングの容易さを見越した金型製作

お客様から3Dプリンターで使用していた3Dモデルを頂き、金型に落とし込みます。アンダー部分の対策を組み込み、製作は進みました。

本製品は『相手方にはめ込む』仕様のため、その『はめ込み具合』の良し悪しを求められます。そのため金型のチューニングありきで検討し、最初は製品が小さめになるよう金型製作をスタートしました。

敢えて『小さく』製作した理由として、製品が大きくなるよう修正する場合は、金型上で『製品の形状穴』を削るだけで済むからです。つまり穴を大きくすれば製品は大きくなります。

製品サイズアップのためには金型を削ればいいだけ

 


逆に製品が大きすぎた場合、金型上ではその形状穴を小さくする必要があるので、溶接で肉付けをしないといけません。つまり金型の設変(チューニング)作業の工数が上がってしまうのです。

製品をサイズダウンするためには溶接で肉付けする必要がある。

結果、最初のサイズ設定がぴったりだったため、製品の高さを微調整したのみで合格を頂きました。

マシニングセンターをはじめとした当社の設備一覧は以下より
> 株式会社関東製作所グループの設備一覧

関東製作所グループは『実現性のある提案』をモットーにしています

お客様の頭の中で描くイメージを『プラスチック製品』として形にするのが我々の任務です。
我々はお客様の課題や悩みを徹底的にヒアリングし、その頭の中にあるイメージを具現化すること、さらにはより使い勝手のいい、コストの安いアイディアを提案できます。

その為の経験の豊富なスタッフと設備環境は整っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。

 

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