金型を使わない試作・小ロット工法の『切削加工』。量産品に最も近い樹脂素材が使える有効な工法。

切削加工のイメージ画像

プラスチック製品の試作や小ロット生産で用いられる工法に『切削加工』があります。これは金型や注型などの『型』は用いず、樹脂を削り込んで形を成形する工法になります。

形状や用途にもよりますが、弊社としては1個から50個未満の試作・小ロット生産の際に検討に入れる工法です。また弊社の活用例としては、射出成形での量産前に、近い樹脂材で試作品を作りたい場合にはよく導入しております。

切削機械による削り出しなので、製品の精度を高く保てるのがメリットです。また強度も高いので、機能部品や強度試験用の試作品としても重宝される小ロット工法と言えるでしょう。

切削加工の優れているポイント 『精度が高く強度も高い』

金属加工と同じように切削機械で削るため、製品に高い精度を期待できます。またサイズも機械に乗る大きさであればある程度対応ができ、1M程度の製品も切削可能です。
ただ、樹脂の板材・ブロック材を削って加工するので、バケツのような深さのあるものには材料の規格がない場合もあります。また、材料があっても削る量が多くなることで費用もかさむため、製品の形状や使用用途を加味した上で検討しましょう。 

使用できる樹脂素材は射出成形品で使われる樹脂に限りなく近い物性です。そのため、高い強度を求められる製品の試作や小ロットに最適な工法と言えます。また形状の変更が予測されるプロジェクトや、弊社においても、のちのち金型での量産が控えている案件で活用するケースが多いです。

切削加工のイメージ画像

切削加工によるアンダーや複雑形状の出し方

切削機械の削り出し工法であるが故に、複雑な形状やアンダー加工は段取りが増えたり、5軸加工機が必要とされるケースも出てきます。当然その分コストも上がるため、予算次第では形状変更も視野に入れて検討します。

パーツで分けて切削し、貼り合わせる方法も

『切削加工』独自の方法として、複雑形状の場合は各パーツごとに分けて切削しておき、貼り合わせることも出来ます。
ABS相当の樹脂では、パーツ同士を専用の接着剤でくっつけることが可能です。また塩ビの場合は、同じ素材の棒材で溶接して組付ける方法も度々用いられます。

注意点としては、貼り合わせで完成した製品に強度は期待できません。貼り合わせた境目は当然もろく、破損の危険性は高くなるので、製品形状と使用用途をしっかり踏まえたうえで製品の仕上げ方は検討すべきでしょう。

切削加工のイメージ画像

以上のようにこの小ロット工法『切削加工』には、いくつかのメリット・デメリットがあります。
まず試作の目的・小ロット製品の用途を決め、そして必要個数を確定することで、最適な工法を選ぶことができます。

さまざまな『試作・小ロット工法』をご紹介しています。
> 小ロット生産に最適化された射出成形環境を構築。金型を使用しない試作品の工法にも精通しています。

 

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