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3D CADモデルと実物の測定データを重ねて計測
三次元測定機『VL-500』最大の魅力は、実際に計測したデータを基準となる3Dモデルと重ね合わせ、その差異を数値で計測できる点です。数値は1000分台での高精細。当社工場で成形した樹脂製品はおろか、形状を持った金型部品なども精度保証を織り込んで提供できます。
スピーディーかつ容易なオペレーションで迅速な測定結果を提供
計測方法は非常に容易で、測定器のテーブルに対象の部品を置き、ワンクリックで自動スキャンが始まります。
一度計測データを取り込めば、あとは3Dモデルと重ね合わせるだけなので、わざわざ「測定のための原点出し」などの煩わしさは一切ありません。
以下は取り込んだ計測データと3Dモデルとを重ねる手順です。
[STEP①] まずは取り込んだ計測データ領域に3Dモデルデータを取り込みます。
[STEP②] 両者を重ねる軸を決めます。画像内では手前の穴と、奥のR形状を合わせています。
[STEP③] 最後に画面左の側面を合わせます。基本的には3点以上の要素を合わせることで精度よく同化させられます。
[STEP④] 重ねた後、両者間における差異を確認。
サーモグラフィでイメージ的に差が大きい部分などを把握できます。
(暖色系が強いほどモデルに対して実物がプラスしている。逆に寒色系が強いほどマイナスになっている。)
また画面上でクリックしたポイントにて、数値でも確認できます。数値は1000分台まで表示ができるので、非常に高精細な計測が可能です。
試作案件にも強い!曲面形状の再現具合をイメージで把握
テーブルからはみ出るサイズも計測可能
1m超サイズの計測も問題ありません。
計測対象の部品が直径500mmのテーブル内に収まらない場合は、複数回に分けて部分的に計測します。その後モニター上でそれぞれのデータを結合させられるので、小サイズの部品と変わらない精度で計測が可能になります。
断面測定も画面上で容易に操作
一度計測データを取り込んでしまえば、画面上で断面測定ができます。
サンプルを切断する必要もなく、対象部品の内部において自由に位置・場所を決めて、何度でも解析が可能です。
射出成形品の成形不良『反り』解析
射出成形特有の『成形不良』解析も可能です。
特に『反り』の解析には非常に有効で、下図サンプルのようにサーモグラフィの色彩分布で、高さ変化の度合いを確認できます。
右図サンプルでは、中心から充填された樹脂が四方に広がる過程で反りが強くなっていく(高くなっていく)のが見て取れます。しかし、先端近くの3か所で低くなっており(ブルーのエリア)、この点は実物を見ただけでは分かりませんでした。
”目視による外観検査では把握できない形状も浮き彫りに!“
精度要求の高い製品も、高品質な保証と共に提供いたします。
測定業務を行う上で重要なのは、『どの要素を基準にするか?』の判断力でしょう。
いくら万能な測定機器と言えど、計測者の判断力、いわば『センス』次第で、データの同化・結合の精度やスピードは違ってきます。
関東製作所グループでは、専属の測定技術者を担当として配置しております。
射出成形現場での経験もあるので、対象部品の性質や計測の意図を加味した作業が強みです。
『関東製作所の詳細情報』と『国内外の拠点一覧』は以下よりご覧いただけます
> プラスチック製品開発のベストパートナー『株式会社関東製作所』 製造業界に高い技術力とソリューション提案を!